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耳鼻咽喉科臨床 研修ノート

上皮は考える#2 繊毛上皮は分泌する

 上皮には様々なイオンチャネルが存在しており、イオン輸送を恒常的におこなっている。
白人に高い頻度でみられる遺伝性疾患の嚢胞性線維症cystic fibrosisはCFTRと呼ばれるクロライドチャネルの異常であり、上皮細胞に存在する一つのチャネルの変異により分泌異常を来きたす重篤な疾患である。
イオンチャネルの動態をリアルタイムに観察することができるパッチクランプの実験を開始すると、やはり上気道粘膜繊毛上皮細胞は、粘膜下腺や杯細胞と同じく、自発的にあるいは種々の刺激に反応して、多彩なイオン分泌をあたかも自律的におこなっているようにみえた。